間違いだらけのリーダーシップ論。

本屋のビジネス書コーナーに行くと、『リーダーシップ』という言葉で溢れてます。多くのビジネスマンが自己啓発書としてそれらを読み、実行しようとします。

実際に本に書いてある事に間違いは無いのですが、『リーダーシップ』に必要なものなんて無限に存在する訳でして、それら全てを実践しようとすると、どうしても無理が生じます。そこで悩んで、また別の『リーダーシップ論』を読みだすと、どんどん深みにハマってしまうのです。

そこは、日本人の『生真面目』さで、真面目な人程深い悩みに苛まれることになります。ただ、この時に一つ覚えていて頂きたいことは、

部下は完璧なリーダーは求めていない。
しかし、誠実なリーダーは求めている。

上司と部下の人間関係により、挙げられる成果の質は大きく異なります。その為には、リーダーの『人間性』という物が非常に重要になってきます。

ビジネスの現場では、この人間関係は意外と軽視されがちですが、このミスマッチによる影響は、考えられている以上に大きい物であると言えるのです。

言葉は『何を』言うかではなく、『誰が』言うか、という事が重要なのです。

ダメなリーダーは言葉の力を過大評価する傾向があります。しかし、言葉とは『空っぽの箱』のような物で、聞いている人間は、勝手にその中に『物』を入れ受け止めます。その『物』とは、発言者の普段の行動、信念、人間性と言ったものです。その中に入る物が多ければ多い程、言葉は重みを持つのです。

ですので、仮に私とイチローさんが同じ言葉を発したとしても、受け取る側の印象、伝わる意味は大きく違ってきます。

それらを含めた『人間性』がまず備わっている必要があります。

そこが備わった上で以下の4つの点が私は重要だと考えています。

・決められた時間内に決断する。

部下にとって物事が決まって行かない状況は非常にストレスを感じてしまいます。いくら市場調査を続けても限られた情報の中で結論を出さなくては行けない為、リーダーは不安になり、迷ってしまうのです。

それ自体は悪い事ではありませんが、最終的には『間違っても良いから時間内に決める。』という事が重要です。

良い組織は決断により団結力が生まれ、仮にその決断が間違っていたとしても、修正出来る事も多いです。『間延び』する事は部下のモティベーションを下げる、という事を認識すべきです。

・事実や必要な情報を把握している。

事実に基づいた情報や数字を正確に把握している事が重要です。これは、信頼性のベースになるものですので、重要な数字に関しては資料に頼ることなく、頭の中に入っている事が重要です。

率直である事。

部下はリーダーの事を常に『疑いの目』で見ています。自分は全ての情報を知らされているのか?隠している事があるんじゃないか?と言った事です。

ビジネスの場では、厳しい決断を迫られる事があります。中には部下に伝えにくい事などもありますが、それは率直に伝える必要があります。

『それも決まったらすぐに伝える。』という事が重要です。物事が決まると、例えそれを伏せていたとしても必ず、その情報は漏れてしまいます。仮に、自分にとって厳しい決定を他人から知らされる、という状況になれば信頼感は簡単に揺らぎます。

・リーダーは楽観的であれ。

リーダーは危機の時こそ『楽観的』に、好調な時期にこそ『悲観的』で有るべきです。

私の好きな言葉で、チャーチル大統領がヒトラー率いるナチスドイツの侵略を受けた際の発した一言で、

『今が最良の時である。』

という言葉があります。ナチスの侵略で絶体絶命の中、立ち向かったイギリス人の誇りは、後の歴史で称えられるであろう、という意味を込めた言葉です。絶望の中でさえ光を照らし出す、人々に希望を与える事がリーダーの役目だと言えます。

リーダーとして大切な事は『完璧であろう。』とする事では無く、人間性です。部下がそれを認めるなら、貴方の為に何かしたい!! という感情が湧き出てきます。この関係に『共感』をもたらす事が、良い成果を上げる近道なのかもしれません。

自己啓発書を読む事は否定はしませんが、形から入ろうとすると、薄っぺらい印象を与えてしまう事もあります。まず、あなたが信頼に値する人間である事、その事を意識して行動してみてはいかがでしょうか。