現在AI技術ではどんな事が出来るのか?

現在、実用段階としてAIはどのような事に活用出来るのか?

現状AIが人間の能力を超えている分野に『画像認識』能力が挙げられます。

2012年に『グーグルの猫』で話題となりましたが、この時点でAIは人間から『猫』という概念を学ぶ事無く、猫を認識する能力を手に入れました。その後、この技術はさらに磨きが掛けられ、今や画像認識の能力では人間を超える域に達しているのです。

『眼』を手に入れたAI。

AIは人間が発見できなかった癌を発見したり、複雑なアルゴリズムを構築する一方、子供でもできる積み木を積んだり、物を認識すると言った事が出来ない、というパラドックスを抱えていました。

この主な原因は『眼』が無かった為に、物を認識する事が出来ない為でした。この技術的な壁を壊したのが、『ディープ・ラーニング』だったのです。

生物が、5億4000万年前に眼を手に入れ、その事が大繁殖を引き起こしたように、AIにおいても、その可能性は急激に拡がったのです。

動画はグーグルが開発したピッキング・ロボットですが、物体の形を認識出来る事で、形の違う物を持ち上げる事が出来ます。

これにより、今まで不可能とされていた農業・建築・食品加工・組み立て加工、と言った物の機械化が可能になります。

例えば、今までは果物の収穫などは人間が手で行う以外に有りませんでした。それは、1つ1つ形の違う果物が、どのように存在しているか、認識できる機能が無かったのです。

AIによる顔認証技術の発達。

画像認証の横展開として『顔認証』も急速に普及している技術です。対象分野は主にセキュリティ分野ですが、中国を中心に監視カメラの解析などに用いられています。中国では既に1億台の監視カメラが公共エリアに配置されていますが、現在、これを4億台にまで増やす計画が進行中です。

テロや犯罪の抑止力となる一方、プライバシーや人権にも関わる物ですので、日本での運用では、法整備を含め、何らかの社会的合意が必要だと言えます。

その他の活用法としては、クレジットカードの本人認証や、さらに発展させて会員制のキャッシュレス店舗などへの応用も面白いと思います。

具体的には、入り口で顔認証を受けた会員は、店の中の商品を自由に取って、そのまま退店。画像認識により、買った人と商品は把握出来ますので、自動でカード決済となると、スムーズな無人店舗が可能になります。

現状、テクノロジーの発展に実業への導入が追い付いていない状況で、特に非IT業では様々な可能性が存在します。しかし、組織内に人工知能の知識を持った人材が少なく、興味はあるが、どのように活用して良いのかが分からない、というが実情ではないでしょうか?

今の人工知能はインターネットの創成期の状態に近く、早く参入した方が勝ち、という状況ですが、既存の企業では経営層の高齢化が原因で、適切な経営判断が出来ない、という問題もあります。

その為には有能なCTO(最高技術責任者)の存在が不可欠です。今の時代では気付かない内に多くの情報が集まります。その活用はもちろんですが、適切な管理を行わないと、漏洩など企業を揺るがす問題に発展しかねないのです。

まずは、各自が自分の仕事を見直し、それが自動化出来ないのは、『メリット』の問題か、それとも『技術的制約』か、について考える事が重要です。大概の仕事はパターン化する事が出来て、その一部は自動化が可能な筈です。

何より重要な事は、『意識』を変える事です。

『自動化によって自分の仕事が奪われる』という意識では物事は進みません。『自動化』は避けられない問題で、人間はもう一段、付加価値の高い仕事にレベルアップしないといけない、という事なんです。

そのマインドセットこそが、AIを使う側と使われる側の分かれ道だと言えるのではないでしょうか。