AI導入の課題とは?

AIの重要性について過去2回お話してきましたが、現状多くの企業が導入に消極的なのは当然理由があります。

人材が居なくて、AIという物を理解する人材が居ない為、正直どういう物なのかが分からない、という初歩的な理由もありますが、早急に解決しなくてはならない問題が2点存在します。

機械が失敗する事への許容度の低さ。

日本人は特にこれが強くて、機械が失敗する事は許さない風潮があります。

例えば、クルマで事故を起こした人が居て、『ちょっと、考え事してたもので…』みたいな言い訳を良く聞きます。ただ人間はいつも考え事をしている生き物で、事故の良い訳としては成り立たない事は明白でも、しょうがない、という気持ちになります。

一方、自動運転が事故を起こしたらどうでしょうか?

現状の性能でも人間が運転するより遥かに事故率が低いにも関わらず、最近起こったウーバーの事故のように様々な批判が出てきます。

人間は不完全な物であるのに関わらず、機械には完璧性を求めてしまい、失敗への許容度が極端に低くなってしまうのです。

 

しかし、完璧なシステムを望むなら、『失敗のデータ』の存在は不可欠なのです。現在世界中で自動運転の公道実験が行われていますが、基本システムは既に完成しており公道でのデータを取っている段階です。そこには当然『失敗』というデータも含んでいます。

恐らく、自動運転車による事故はこれからも発生します。なぜなら、事故の全ての可能性を予測するのは不可能だからです。そこをいかに許容するかが、システムの発展には不可欠です。

果たして、AIを信用出来るのか?

これは、まさに根源的な問題となります。

人工知能に様々な機械学習を施すと、結論に導いてくれます。しかし、問題はその過程が一切ブラックボックス化されてしまい、人間は、その検証性を失ってしまうのです。

例えば、株価の流れを知りたいとして、人工知能を使用したとします。データを打ち込み、AIは『今こそ、買いだ!! 』という結論を出したとして、人間にはその答えがどのように導き出されたのかが理解出来ないのです。

根源的な問題は、その時あなたは人工知能を信じて数十億円もの資金を投入出来ますか?という点にあります。

 

これは非常に重要な問題を示唆しています。恐らく現状これだけの理由で、この議題が承認される企業は本当に限られてくると思います。

ですので、暫くの間は生産性向上など短期間で優越が判断出来る分野にしか導入出来ないとは思いますが、長期的視点で見た場合、そこの部分を避けて通る事は出来ません。

過去、ソフトバンクグループの孫さんが後継者問題に関連してAIを経営判断に積極的に取り入れる、旨の発言をされていましたが、そう遠くない未来にかなり高度で重要度の高い課題に対してAIを活用する、という場面が出てくると思います。そうなると、会社やあなた自身の命運を人工知能に託す、という場面が出てくるのです。

もちろんAIによって導き出された答えはアルゴリズムによって解析された『合理的』な答えですが、人間はそれを理解出来ませんので『不合理』と感じます。その差を埋める何らかの『ツール』がなければ、人工知能の本当の意味での普及はないと思います。

人的意見ですが、ブラックボックスの『見える化』こそが人工知能普及への最大の課題と考えます。

それは、どれだけ便利なツールでも安心と安全が担保されていないなら自らの命運を託すことなど出来ないと考えるからです。