オムニチャネルで物流は根本的に変わる。

今、小売業のトレンドはオムニチャネルがトレンドになりつつあります。

これは、ネットや実店舗など様々な販売チャネルを組み合わせ、云わば『良いとこ取り』を行う事で、システムの最適化を図る施策を指します。

現在、多くの企業の課題は、ネットの選択肢の多さと、実店舗の即時性を両立する為に、いかに早く商品を顧客に届けるか?という点に注力しています。

そんな中、近い将来『物流』に大きな変化が起こる事が予想されます。具体的には、『集中型物流』から『分散型物流』への変更です。

現在の主流は高速道路などの近くに大型の物流センターを設け、そこから一斉に配送を行う集中方式です。この方法では、配送が効率化出来る反面、即日での配送など機動性を要するニーズには対応出来ないのです。

即日配送が出来なければ生き残れない時代

米ネットショップ大手のAmazonは現在、都心部を中心に即日配送のサービスを始めています。ECショップにとって、この『配送』は非常に重要で、顧客の利便性を追求する上で無視出来ない物となっています。顧客は、配送時間が短ければ短い程、その利用率は向上するのです。

中には、『そんなに急がなくても良いよ。』という方も居ると思いますが、特に単身者の場合は、その時間に必ず在宅していなければならない、と言う事がストレスになります。その間は食事にも行けませんし、シャワーを浴びるのでさえ躊躇します。待たされる、という事よりも、この自由度が奪われるという事が悪いユーザー体験になってしまうのです。

 その為、仮に2日後に配送になると予定が立て難いが、『本日』なら予定が合わせやすい、『2時間後』なら尚更という具合になります。

Amazonが『1時間配送』サービスを開始。

そんな中、Amazonが始めたのが『Amazon Now』という1時間以内での配送サービスです。

現在の所、まだ利用できる地域と商品には制約がありますが、利用可能時間は何と朝8時から夜中の0時迄対応しているのです。

この配送時間を達成するには、従来のシステムでは不可能になってきます。今回Amazonは『三越』や『マツモトキヨシ』などと提携を行い、そのきめ細かい店舗網を利用する事で実現したのでした。

今後は、この実店舗を配送拠点とする『分散型物流』の重要性が飛躍的に上がってくると思われます。

利用者は商品を受け取る、という煩わしいステップをいかに早く、確実に終わらせることが出来るか、という点をECショップの利用頻度が上がれば上がる程、重要視するようになるのです。

実店舗事業に続々と進出を始めたECショップ

近年、Amazonやアリババはしきりに書店やスーパー、飲食店の実店舗事業に進出しているのは、このオンラインとオフライン事業の垣根を壊す狙いがあります。ネットの選択肢とリアル店舗の即時性、そのハイブリットこそが彼らの目指す理想の店舗だからです。

この流れは、これから数年で急激に進むと思われます。そんな中、どうやって既存の小売業が対抗していくか、それぞれが真剣に検討して行かなければならない問題です。

方向性としてはITや人工知能を活用して利用者の『時間』や『手間』を排除し、煩わしさから開放出来るか、という事です。

 

ソフトバンクグループのCEO孫正義氏が言うように、この先数年で全ての業界が人工知能をベースとした技術で再定義されます。この流れは、皆さんが思っている以上に早く、大きなものになります。

その意味に於いて、現在の中国の動きをベンチマークする事は大きなヒントとなるのではないでしょうか。