人工知能導入により10年後には小売業の47%が職を失う !?

非常に衝撃的な予測ですが、これは、アメリカのベンチャー・キャピタルがレポートで発表した物です。それによると、現在、小売業に従事する1600万人のうち、最大47%に当たる750万人が職を失う可能性がある、という物。
これには、人工知能だけでなく、小売業向けのオートメーション・システムの導入などが影響している。近年Amazonが出店した『Amazon Go』はレジを廃止し、センサーとカメラにより客が何を買ったかを認識し、専用のアプリによる電子決算を行う事で、無人コンビニを作り上げる事に成功しました。
これと同じことが、この先10年間で、より広範囲に起こると予想されるのです。

日本のスーパーでも最近は、何処でも『セルフ・レジ』を見る事が出来ます。個人的にも利用する機会が多いのですが、あまり並ばなくて良いという面と、対人での煩わしさが無い、という事も理由として大きい。
対人レジでは、お決まりのクーポンや会員証の有無などを毎回聞かれ、会計の際も後ろに並ばれると、小銭を探してグズグズしてると、どうしても視線が気になる。セルフだと、それが無く自分のペースが保てるのも有り難い。

通貨の仮想化は、必ずこの流れを加速させレジ要員を店舗から消してしまう可能性が高いと言えます。
それだけでなく、ストアスタッフやはたまた店長さえも必要無くなる時代が到来する可能性が高い。

最近、香港の英字新聞サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙が伝えたとこによると、中国の大手IT企業である『バイドゥ』がスーパーマーケット向けAIシステムを開発中というニュースを報じている。同社のAIは店長に変わって売れ筋などの情報を分析して、最適な発注を行うとの事。
店長の仕事とは客のニーズに合う商品を揃え、適切な在庫管理を行う事である。例えば、コンビニの店長であれば、毎日の天候、時節のトレンド、地域のイベントなどを総合的に勘案して発注を行う。特に弁当やパンなどの商品は、この『勘』が物を言う世界で、少なければ機会ロスが発生し、多ければ廃棄が増える事で、売り上げに大きく影響するのです。

バイドゥが開発したAIは、この需要予測を正確に行い、実際に試験的に導入された店舗では、利益が平均して20%増加、廃棄率が30%削減する事に成功したのでした。

このような現象は、扱う商品にも拠るところが大きいと言えます。特に、コンビニや生鮮スーパーなどのコモディティ化された商品を扱う業態では、かなりの確率で人間の能力を上回る事が予想出来ます。
ただ、これにより店長は不要という事では無く、スタッフのケアや最終的意思決定は、やはり人間が行うべき仕事だと言えます。有能な店長とは、このようなテクノロジーを上手に使いつつ、機械と人間の役割分担を調整できる人材と言えるかもしれません

また、一方においては専門性の高い商品を扱う店や、高級店などでは、高度な専門知識やスキルが必要な為、人間が活躍できる領域は残されていると言えます。
この二極化が今後十年で急激に進行して行く、という認識は持つべきで、それに伴い、どうしても職を失う人間は出てくるのである。
まず、自分がどちら側の人間かと言う事を認識して、仮に無くなる側であるなら早急なスキルアップが求められている、という事です。

残念ですが、人間の歴史は経済合理性の上で進化を遂げてきました。今回は人工知能をコアとした産業革命とも呼べる変革だと言えます。人工知能は多くの仕事を無くし、また創造するでしょう。しかし、歴史的に見て、その間、どうしてもタイムラグが存在してしまうのは事実です。
自分の身を守るのは、自分でしかありません。私達は、今その震源に備えないといけないのです。