世界各国で自動運転の有人ドローンや配達車が次々と試験運用開始。

ドローンをタクシーのように日常的な移動手段となる、そんな時代が目前に迫まろうとしている。
中国のドローン・メーカーEHang(億航)が2年前に開発した1人乗り自動運転ドローンが有人での飛行実験1000回を達成し、ほぼ実用段階に耐えうる信頼性を手に入れたのだ。

『EHang 184』がCES に発表されたのは2016年1月でした。

この人を乗せて自立飛行が出来るドローンは、1人乗りのシート、8本のプロペラ、4本のアームを装備する事が名前の由来である。最大積載量100㎏で乗客が専用アプリから目的地を選択すると、指定した場所に向かい自動で飛行を開始する。

シートには、12インチのタブレットが配置され、それによって操作を行うが、操縦桿も装備しており自分で操縦を楽しむ事も可能である。

平均速度は100㎞で、高度500m、最大25分間の飛行が可能。
機体のアーム部分は折りたたむ事ができ、アーム格納時は自動車の車庫スペースに十分入る大きさとなります。

当初は、ドバイに於いて無人タクシーとしての実用化が噂されてましたが、法的な問題など課題も多く、暫くの間は無人貨物輸送機として活用される可能性が高いとされています。
価格は2400~3500万円辺りのだと言われていますが、法整備を含め環境の整備が急がれます。

・米国では自動運転車での配達がスタート

中国に次いではアメリカのお話。
米国の自動運転車スタートアップの『Udelv』がオクラホマシティで、自動運転EV車での個人向け配送業務を2019年にもスタートする予定です。

このサービスは、提携した食料品店や小売店に専用アプリ経由で注文した商品を、自動運転車が配達するサービス。配達用に専用設計された車体には、いくつものロッカーが設置されており、アプリでの解錠が可能。

現在は既に試験運用を始めており、サンフランシスコのベイエリア地域にて700回以上の配達を実施しています。

この専用車両はレベル4の自動運転能力を有しており、顧客は時間指定も可能。車両が配達地に近づくと通知が行く仕組みで、利用者は到着後、専用アプリにより所定のロッカーを開ける事が出来る。
来年6月までに10台の車両を投入する予定ですが、オクラホマ州での自動運転車運用許可が出ていない為、当面は運転席にスタッフが搭乗する予定となっています。

道路や空を自動運転車が自由に飛び回る。数年前でしたら、まだ構想の範囲であった事が、次々と実用化されつつあります。

数年前にAmazonがドローンによる配達というコンセプトを打ち出した際は、多くの人間が一笑に付した物でした。しかし現在では、もはや否定する人間は少数派となりつつあります。多くの人間がそれを確定した未来と捉え、一部では試験段階を終え、実用化されているのです。

現在、日本の多くの地方自治体では高齢化と過疎化という問題に直面しています。
そう言った町では、スーパーは当然として、ガソリンを入れるにも数十キロを走らなければなりません。

これらの問題を解決するには、有用な技術と言えますが、地方に行けば行くほど政策決定者や住民がテクノロジーを理解していない場合が多く、なかなか上手く試験導入が進まない現実があります。
過疎地では、非常に親和性の高い技術だと思いますので、それを推し進める政治の力が、今必要とされているのです。

このような世界の状況を見て行くと、やはり中国は強いという事を感じずにいられません。西側諸国の民主国家においては、政治の壁が非常に高いと言えるのだ。
物事の正誤は別として、ある意味、問答無用という状況で政治的に押し切れる中国は、スピード感においては他を寄せ付けません。

特に、人工知能分野におけるビックデータの取扱いなどの面において、プライバシー意識の低い中国は、断然たるアドバンテージを有しています。そんな中、私達がどうやって勝負するべきか、非常に悩ましい問題だと言えるのです。