加入時の保険金不要という画期的商品が中国で発売。

 

病気や怪我になった際に頼りになるのが『健康保険』です。

中国のアリババ傘下の『アント・フィナンシャル』が、今までに無い画期的な保険商品を発売しました。何が画期的だと言うと、加入時の保険金が一切必要無いという事なのです。
この新しいフィンテック商品は、ローンチ初日で30万人ものユーザーが購入し話題になっています。果たして、どのような商品なのでしょうか。

中国の国民保険システムは、何かと問題が多い。
都市部と周辺部の戸籍の違いにより強制であったり任意であったり、地域により国民の負担割合が異なるなど、非常にややこしいのだ。ただ、基本的な精神は、アメリカ同様に自己責任で個人の裁量に任される、という事が常識となっており、庶民にとってガンや成人病と言った重大疾患に掛かる事は経済的破綻を意味する場合が多い。

そんな中国人の潜在的不安を解消する『保険』がアリババ傘下の電子決済子会社から発売されました。この保険は、分かりやすく言うと、通常の掛け金を積み立てするタイプでは無く、誰かが病気になった際は加入者全員で負担して助けましょう、という仕組みだ。

まず、この保険に加入出来る条件は、芝麻信用のスコアが650点以上で、過去に心臓疾患や糖尿病に掛かった事の無い59歳以下の人間に限られる。
加入を希望する人は、『相互保』のアプリから”参加する”というボタンを押すだけである。この際には一切の費用は発生しない。
仮に、この保険が規定するガンなど100の重大疾患に掛かったとする。利用者は、医療機関から配布された書類と領収書を専用アプリからオンライン申請する事で、日本円にして、39歳以下なら最大500万円、60歳までなら最大165万円の費用が振り込まれる。

では、この費用は負担するのは誰か?
前述の通り加入者全員で平等に分担するのである。

仮に500万円必要な人が100人現れたとする。そうすると。500×100で総額5億円の現金が必要となる。
これに、アリババのシステム管理料を10%載せた5億5千万円を加入者30万人で平等に割って負担する。そうすると、1人当たりの負担額が1833円で済んでしまう。当然、加入者が増えるとリスクも細分化される仕組みである。

これを、毎月精算し続ける事で、システムを維持して行こう、という考え方である。この仕組みだと、通常毎月1万円近く掛かる保険料が安く出来ることになる。

実際のところ、ユーザーが想定した以上の保険料が発生する危険性が無いのか、という点に於いて、しばらく様子を見る必要があるが、アリババ自身、人工知能を駆使して予測を立てた上でローンチしているものと思われます。
もし、これが適正に機能するなら保険にとってまさに革命とも呼べるインパクトをもたらします。しばらくは、期待を持って見守って行きたいと思います。