中国で排出されるゴミの93%が宅配ゴミと判明。

 

今や世界一のEコマース大国となった中国ですが、思わぬ問題に悩まされています。

今や社会問題にまでなっている原因は『宅配ゴミ』です。正確には、宅配の際に用いられる段ボールや緩衝材を指しますが、中国国内で排出されるゴミの93%が宅配ゴミである事が判明しました。

世界中で増加傾向にある宅配荷物ですが、現在、その半分の400億個が中国国内で配られているそうです。Eコマースが急速に普及する中国では、1人当たりの宅配ゴミが年間30㎏近くも排出されており、増え続ける荷物に頭を抱えています。

・過剰包装が大きな要因

日本でAmazonなどで商品を買うと、中身の商品と比べ、かなり大きな包装で届けられる。
中国においては、運送業者が荷物を手荒に扱う事が常態化しており、当然、包装も、それを見越した形で日本以上に過剰な包装がされている。
また、女性のコスメ人気の高まりで化粧品などが良く売れているが、多くの商品が瓶に入れられている事も過剰包装に拍車を掛けている。

・低すぎるリサイクル比率

増え続ける荷物により、段ボール価格は増加の一途を辿っている。しかし、通常の段ボールはリサイクルしても、なかなか採算が合わず、上手く進んで行かないのが現状です。
ある調査会社のレポートでは、リサイクルされている段ボールは全体の10%程で、その多くが廃棄されている。緩衝材やガムテープに関しては、リサイクル率はほぼ0%という状態。道筋が全く見えていない。

・リユース梱包材の開発

増え続けるゴミに対して、その対策も考えられている。
その1つが、リユース出来る梱包材の開発です。あるECサイトでは、折り畳み可能なコンテナを用いて梱包材を開発した。段ボールに比べるとかなりコストは高くなるが、1000回使える耐久性を有しており、実用化に漕ぎ着けた。

使用する際は組み立てて箱の状態にし、配達宅に着くと中身の商品だけ出して、コンテナは折り畳んで持ち帰る。これにより、段ボール不足とゴミ問題が一度に解決する。

ただ、問題となるのが不在客の場合です。どうしても箱ごと置いて帰る必要があり、その後の回収が手間になる。また、1000回使ってしまうと、段ボール同様ゴミとなってしまい、果たして、段ボールとプラスチックでは、どちらが環境負荷が小さいか、検証する必要がある。

・結局、リサイクルは必然

増え続ける荷物を考えると、やはり段ボールのリサイクルは必然であると言えます。
ただ、それには中国国民全体の意識を啓蒙する必要がある。結局のところ、段ボールをゴミ箱に捨てられると終わりなのだ。
紙を作るには、大量の樹木を伐採し、生産過程では大量の廃棄物を出す。環境意識と言うのは一朝一夕には身に付かず、長期的展望に立った教育と、分かりやすく分別した方が得だと思わす施策を並行して行う必要がある。

とにかく、今のままだと町が段ボールで埋め尽くされるのが先か、段ボールが無くなるのが先か、という感じである。現在、国としてもゴミの分別に取り組みだしたばかりですので、効果が出るまでには時間が掛かりそうです。
ただ、段ボールの値段は急騰しており、史上最高値を付けている。このままだと立ち行か無くなる事は確実で、アリババを含めEコマース企業が率先して解決しなければならない事は、明白だと言えるでしょう。