IT起業家が次々参入。なぜ民間企業が宇宙を目指すのか?

ZOZOのCEOである前沢友作氏が、イーロン・マスク氏率いるスペースX社が運航するロケットで月を周回するというニュースは世界中を驚かせました。

実は、マスク氏以外にも、Amazon創業者であるジェフ・ベゾス氏やグーグル、Facebookなど、名だたるIT企業が宇宙開発に大規模な投資を行っています。
宇宙と言えば、NASAなど国家機関の仕事というイメージがありますが、なぜ今、民間企業が相次いで宇宙への投資を行うでしょうか?

衛星ビジネスは、様々な可能性を秘めています。
例えば、撮影機能を用いて定点的にクルマの数をカウントして分析したり、農業では、作物の発育状況を宇宙から監視、大気のビックデータを集めて天気予報に、また海水の温度を検知する事で漁業に役立てるなど、地球をマクロに見る事で、様々な情報を得る事が出来るのです。人工知能全盛の時代には、この『ビックデータ』が非常に価値を持ち、その収集する道具が衛星になるのです。

こうして、地球を観察して手に入る『ビックデータ』は、IoTやAIと結びつき、製造、サービス、流通、医療、金融、農業、漁業、防災の在り方を激変させ、私たちの生活を大きく変える可能性を秘めているのです。
その為、現在計画されているだけで、地球観測衛星で1000機、通信衛星で2万機を超える規模になるのです。

では、なぜ国じゃなくて民間が取り組むのか。
それは、国がやると最先端の技術が搭載されてしまうからです。最先端じゃダメなの?、と思う方も居ると思いますが、最先端の技術を使うと、コストが上がってしまい採算が取れないのです。

実は、宇宙に衛星を飛ばすにはスマホに搭載されているレベルのコンピュータで十分と言われています。その為、民間企業では、いかにローテクを駆使して、安く衛星を飛ばすか、を具現化する必要があるのです。

すなわち、国が作るロケットを『F1マシーン』だとすると、民間企業は『軽トラック』のようなロケットを作る事を目指しています。

このようなロケットの開発は決して国には出来ません。
最先端の技術を駆使するから『予算』が下りるのです。
そんな中、現在先頭を走るのが、冒頭で紹介したスペースX社のイーロン・マスク氏です。正直、前沢氏の勇気には頭が下がる思いですが、民間初の有人ロケットが飛び立つ事が確定したのです。

果たして、マスク氏が言うように、将来人類が火星に移り住むような時代が来るのでしょうか。果たして、それが幸せな事かどうかは分かりませんが、宇宙開発が国家から民間企業へと移り変わったのは確かな事のようです。