何もかもが規格外!? 突然、街を作ってしまったファーウェイ。

ファーウェイは中国の通信機器メーカーで、最近では日本でも同社製造のスマホを良く見るようになりました。
急成長する同社ですが、本社ビルが手狭になった事で、新しい施設を深圳市郊外に建設しました。その施設が規格外過ぎると、中国中の話題を集めているのです。

新しく建設された施設は、深圳市の近くに開発を進めていた『松山湖基地』。
その広さは、東京ドーム28個分の敷地を有し、主に研究施設などが設置されています。町全体がヨーロッパの古城風の建物で統一されており、その間を高山列車のような鉄道が走ります。

同社は、現在深圳市に本社を構えるが、業績の好調さに支えられ人員が増えた事で、本社ビルが手狭になってきていた。そこで、研究機関など面会の頻度が少ない業種を郊外の施設に移転する動きを模索してきました。
今回、100億元(1元=16円)を投じて建設した施設は、今後さらに300億元を費やし、最終的には大学や、社員向けの住宅施設などを建設。3万人が住む町になる予定です。

市は、これに合わせて既に高速道路や新幹線まで整備しており、ファーウェイの誘致を起爆剤に、この地を深圳市の衛星都市にしたい考えを持っています。これら大手IT企業がもたらす税収は莫大で、観光資源の無い地方都市には非常に有難い存在なのです。

非常にバブルな印象を受けますが、実は今、中国の都市部の地価の高騰がこのような現象を引き起こしていると言えます。

・高騰を続ける中国の不動産市況。

経済成長が続く中国の一級都市の地価価格は、既に東京を上回っています。

日本と比べると比較にならない程広大な国土を持つ中国であるが、近年、都市部への人口集中が進み、地価が高騰している。その上、中国人は『持ち家信仰』が強く、持ち家が無いと結婚する資格さえ無い、と言う意識が強い。実際、借り家住まいだと、子供の進学にさえ影響が出ると言う現実が存在し、その事が、地価の高騰を招いているのである。
そんな旺盛な住宅需要に、折からの不動産投資ブームが便乗し、さらに値段を引き上げる悪循環が続いているのである。
1級都市の前年対比で家賃の高騰率も見て行くと、

1位 深セン  29.68%
2位 重慶  26.44%
3位 天津  24.99%
4位 北京  21.89%

と、軒並み2割以上の上昇を見せている。さらに、4級都市の大理では、1年で44.89%もの上昇を見せているのである。

このような異常な地価の上昇は市民生活に多大な影響を与えています。

実は、同じような問題はアメリカのシリコンバレーでも起きており、年収700万円の教師が家を借りられず、路上でテントやキャンピングカーで暮らしている。家族が存在す場合、シリコンバレーでは年収が1800万円でもギリギリの生活を強いられる生活が常態化しており、社会問題となっているのである。

このような環境の中、雇用を担う企業は人件費の高騰という問題を引き起こしています。
企業にとって優秀な人材を得る為には、給与を上げるか、生活コストを下げてあげるか、という二択が迫られる訳です。
今回の、一見バブリーに見えるファーウェイの施策も、実はこのような背景が影響しており、今後、大企業の地方都市への移転が本格化する可能性を秘めているのです。

中国人は面子や見栄を重要視する国民性がありますが、今の時代、それ程都市部に本社を構えるメリットは年々薄くなりつつあります。
今後は、税収を目当てに地方都市の企業誘致合戦が白熱化する事も考えられるのではないでしょうか。