ただの壁や柱が店舗に早変わり!? バーチャルストアの取組み。


家賃の要らないオンライン・ストアと実店舗の良いとこ取り、そんな業態を展開する企業が英国の流通大手『テスコ』です。その名も『バーチャルストア』。

簡単に説明すると、壁や柱に張り付けた商品の画像をスマホでバーコードスキャンすると購入画面に飛び、商品を自宅に配達してくれるというサービスです。

このシステムの素晴らしい所は、それを駅のホームや空港に設置した事です。

空港などでは、フライトの1時間前には空港に着いてなくてはならず、膨大な『隙間時間』が生まれる。その上、旅行前などは、冷蔵庫を整理している場合が多く、帰っても食べる物が何もない、という状況は良くあります。そんな時、空港で気軽に買い物が出来て、帰る頃に配達して貰えるサービスは非常に有難いと言えます。
このような『隙間時間』が発生する場所で、壁に目立つ商品画像があれば、物珍しさから、ついスキャンして見たくなるのは人間の性とも言えます。

そして、何より秀逸なのが出店コストが殆ど必要無い事。ポスターを貼る場所さえ確保出来れば、1分で開店させる事が出来る手軽さに有ります。

この『地下鉄のホームをバーチャルストアにする』という画期的なシステムは、韓国で大人気を博し、僅か2カ月で1万人をオンラインストアに誘導しました。
まさにO2Oのお手本とも呼べる施策ですが、今までのオフラインからオンラインへと言う流れを、発想の逆転で真逆にした取組みは、今後の大きな可能性を予見させる。

実は、この『テスコ』。日本では余り知られてはいないが、世界で3位という規模の小売業者である。彼らはデジタル技術を徹底的に活用する手法で知られており、この他でも様々な取組みを展開している。

今回は、テスコが以前ロンドンで展開した期間限定店舗『F&F』のブランド小売店を見て行きたいと思う。

この店舗の特異な点は、レジが存在しない事です。店舗に展示してある洋服は、あくまで『試着用』。
その代わり、店にはiPadが置かれており、消費者が自分で、テスコのオンラインショップで買い物をするようになっている。その為、全ての商品にはQRコードが貼られており、徹底的にオンラインへの誘導を強化している。

また、利用者は専用のバーチャル試着アプリを使用する事で、簡単に試着体験が得られる。これは、アプリに自分の写真をアップロードする事で、バーチャルな空間での試着が楽しめる。これは、試着の手間を省いて様々な洋服を試す事が出来る事から、サイズの買い間違いから利用者を開放してくれる。

らの手法の上手い所は、見せ方にエンターテイメントの概念を持ち込み、消費者に意外性を与える事にある。この利用者が一度試してみたい、と思わせる要素が、彼らの売上を支えている。この新たな『顧客体験』がブランドの価値をさらに盤石な物としてるのである。