インドが主戦場!? Amazonとウォルマート、アリババの三つ巴の戦い。


インドのEコマースは市場規模こそ大きく無いものの、成長率では世界一を誇ります。また、国連の予想では2022年に、インドの人口は中国を抜き世界一となる予定で、中国の成長が頭打ちになりつつある現在に於いて、最も注目される市場であると言えます。

上記の表を見て頂ければ分かりますが、2009年には38億ドルしかなかった市場規模は、2020年には、1031億ドルへと増加すると予想されており、年間40%を超える成長率を示しているのです。

このような市場環境の中、現状におけるEコマース市場は、2007年にAmazonの元幹部のインド人によって創業された『フリップカート』が最大のシェアを有しており、2位のAmazonとの間で熾烈な覇権競争を行っています。

2018年5月、シェアNO.1を誇るフリップカート社の株式の77%を、米国ウォルマートが160億ドルで買収するというニュースが世界を駆け巡りました。これにより突如、インドに参入したウォルマートが市場の40%を抑える、という急展開が生じたのです。

インドで30%のシェアを持つAmazonにとって、このニュースは、まさに衝撃的なものでした。既に、世界のEコマース市場において、Amazonに対抗出来る勢力は僅かですが、その最右翼がウォルマートなのです。

更に不穏な動きを見せる勢力が、中国のアリババです。
彼らは、短期間に日本のソフトバンクと共に、莫大な資金をインド市場に投入してきました。その投資範囲は、Eコマースから決済プラットフォーム、物流までも網羅しており、短期間でエコシステムを作り上げてしまったのです。

その上、アリババはインドの小売り大手に5500億円規模の投資を行うとの報道もあり、特に食品分野に特化した投資を行っています。世界のオムニチャネルの最先端を行く同社が、Eコマースの本丸である生鮮食品分野に参入する気配を漂わす事は、他2社にとって脅威という他ありません。

中国では業績が振るわないAmazonですが、インド市場は言わば、世界の覇権を考える上で最重要の市場と言えます。ここに、世界の小売りの巨人達が一堂に会し、熾烈な戦いを繰り広げようとしているのです。
各社ともホームの市場では、それぞれのセグメントで有利な戦いを展開していますが、今回は、全社が全くのアウェイという事で、本当の実力が試される局面であると言えます。
また、その他にもソフトバンクやテンセントと言ったビックプレーヤーも、重点投資を行っており機会を伺っているのです。

中国経済の減速感が囁かれる中、今後、最も興味深い市場はインドだと断言出来ます。この市場を押さえた者こそが、世界の覇権を握ると言っても過言では無いのです。