キャッシュレス化が進む北欧諸国に見る電子決済のメリットとは?

まず、初めにお伝えしなければならない点は、決済の電子化は、もはや不可逆な時代の流れにあり近い将来の、ほぼ確定した未来だと言えます。
このブログでは、アリペイ、Wechatpayなどが急激に普及する中国の話題を今まで取り上げてきましたが、今回は、さらに電子決済が進む北欧の事情についてお伝えしたいと思います。

・デンマークでは、2030年に紙幣の廃止を決定。

キャッシュレス先進国のデンマークでは、2030年に正式に紙の紙幣を廃止する事を、世界で初めて決定しました。それに伴い既に造幣局を閉鎖、何と紙幣の製造そのものを海外に委託しているのである。

また、2016年からは、公共サービスや病院などの健康に直結するセクター以外の場所で、現金での支払いを拒否出来る権利を付与しているのです。つまり、既に現金では商品を購入する事は出来ないのです。

現在、デンマークでの決済の現金比率は10%を割っており、年齢を問わず電子決済が浸透していると言えます。

そのデンマークよりも更に進んでいるのがお隣のスゥエーデン。
その現金比率は既に2%以下と言われています。その為、国内にある6大銀行で、現金での運用を行っているのは僅か1行となっており、現金自体が意味を成さなくなってきているのです。

スゥエーデンで急激に『キャッシュレス化』が進んだ背景には、紙幣のデザイン変更が挙げられます。お金のデザインが変わると、それに対応する為、券売機や自販機など様々な機器も同時に変更を迫られます。そのコストを無くす為に、多くの企業が一斉に電子化を促進したのでした。

・キャッシュレス化のメリット

以前、決済が電子化される事で得られる、膨大なビックデータを活用した中国企業の取組みを紹介しましたが、今回は、それ以外のメリットについてお話したいと思います。

・治安の向上

現金が無くなる事で、ひったくりや空き巣。強盗という犯罪の抑制に役立っています。また、銀行に現金が無くなった事で、銀行強盗が1/400にまで減少。治安の向上に寄与しています。
一方に於いて、インターネットの利用したセキュリティを利用した犯罪は増加傾向にあり、対策が求められています。
このように、犯罪に関わる技術が高度化する事で、一定の抑止効果があると言えます。

・店舗の効率化による経営の効率化

店舗でのお金のやり取り、管理の必要性が無くなった事で、現金の勘定や仕分けのが自動化出来る為、大幅な効率の向上が見込める。

・消費者の利便性向上

小銭などを持ち歩く必要が無い事や、決済時間の短縮。それに、ATMでの現金引き出しによる手数料も必要無くなり、大幅に利便性が向上する。

・紙幣発行予算の削減

造幣局での印刷費用はもちろん、輸送、管理に関する警備予算や事務手数料などが必要無くなる。

・マネーの透明化

お金の動きが全て可視化出来る様になり、脱税行為などが出来難くなる。結果的に国の税収は向上し、より透明性の高い税制度が確立できる。

このように、キャッシュレス化が進む事でのメリットは非常に大きいと言える。
ただ、一方においてプライバシー上の問題も存在するのは事実である。お金の動きとは、云わば、最大のプライバシーだと言える。その人が、いつ、どこで、何にお金を使った、という情報は、個人の趣味や趣向、家族構成、社会的地位など様々な情報を得る事が出来る。この秘匿性の高い情報を一企業が握る事の危険性は、決して無視できないのである。