オムニチャネルの本質とは、果たして何か?

 

ネットや最新のテクノロジーにばかり焦点となる『オムニチャネル』ではあるが、そればかりに目をやると、物事の本質を見誤ってしまう。
確かにテクノロジーは、パワーワードではあるが、それにより高効率性を確保する事がゴールではない。

『どのようなデータとテクノロジーが、ショッピングという体験を活性化するのか?』、いわゆる、顧客体験を考えなければならないのだ。

Comerce Everywhere  いつでも、どこにでもコマースはある。

人間は住んでいる土地や属性により影響を受け、非常に限定的な環境にある。特に地方都市では、その傾向が顕著だと言える。

私達は、生きて行くうえで様々な食べ物、飲み物、衣類などを消費する。出来る事なら、それらの制約を出来る限り無視して、その体験を良くする事で人生を楽しみたいと考えているのです。その地理的・技術的制約を無くし、顧客との接点をECサイトや実店舗だけでなく、『Comerce Everywhere』な状態に少しでも近づける事がオムニチャネルの本質だと言えるのである。

つまりは、欲しいものを欲しい時に、いつでも買える状況を作り出す事が求められていると言えるのです。

この欲しい物を、欲しい時に買える環境を整備する事で、多くの機会損失を解消する事が出来る。

中国では、KOL(Key Opinion Leader)と言われるインフルエンサーが、ライブストリームを通じて、フォロワーに対しダイレクトにプロモーションを行うマーケティングが浸透している。その中ではAOLが身に着けている服や装飾品を直ぐに購入出来るシステムが導入されており、2時間で1万本の口紅を販売するなど多大な影響力を持っているのです。

顧客へのアプローチは無限に存在する。
先に紹介した『スターバックス・リザーブロースター』では、単にコーヒーを提供するだけでなく、その背後にある文化や製法という空間を味や香りと共に味わう事が出来る。

消費者は、ただ商品を買うだけでなく創造的な経験やパーソナライズされたされた経験を購入するのだ。その為にデザインを如何に設計するかが重要になってきていると言える。

このブランドと消費者との懸け橋を作り出すには、相手が何を求めているか、どういう提案をされると嬉しいか、という事を理解する必要がある。それには顧客のサービスへの動向や、広告への反応と言ったデータが重要な意味を持ってくるのである。それらを視覚的に表示する事で、効果的な宣伝を可能にするのである。

小売業の難しい所は、『効率性』と『ブランディング』のさじ加減にある。
その前提として、買い物には単なる『補充』という物と、ワクワク感を伴う物に大別できる事を理解する必要がある。消費者は前者には出来るだけ時間と手間を掛けたくないと考えるし、後者には、それ以上のもを求める。
果たして、自分がやっているビジネスがどちらに分類されるのか、その事を考える必要があると言える。