中国で急増する食品デリバリーロボット。


現在、中国では食品デリバリー業界が急成長している。

その為、多くの利用者が自宅や職場で出前を活用するライフスタイルが増える中、弊害も表れつつある。
その中の1つが、セキュリティ問題である。中国の多くのオフィスビルでは、入り口に警備員が存在し、部外者の入館を監視している。出前のサービスが浸透する中、宅配業者は利用者の職場の入館を拒まれる事が増えて来たのだ。
その対策として、最近増えつつあるのが『出前ロボット』です。

デリバリー業者は、オフィスビルに到着するとビル内での配達を、このロボットに引き継ぐ事が出来る。
ロボットの内部は写真の通り3段の棚が設置されている。ここに商品を入れQRコードをスキャン、そして、利用者の携帯番号を上部のモニターから入力する。

設定が済むとロボットは自動でゲートを抜け、内蔵されたWi-Fiを使用してエレベーターを呼ぶ事ができ、乗り込む際も、廻りに注意を促すアナウンスを行いながらエレベーターに乗り込む。ロボットには、カメラやセンサーが内蔵されており、障害物を避けて進む事が出来るのである。

ちなみに、エレベーターはロボットが発する音声信号で、階数の指示が出来る様になっており、エレベーターホールに降り立った際に、登録された携帯番号に発信が行き出前が届いた旨を知らせる機能が付いています。利用者は、エレベーターホールまで商品を取りに行き画面のQRコードを読み込み、暗証番号代わりの携帯番号を入力すると、商品を取り出せる仕組みになっている。

ロボットは、1度に3件までの配達を同時にこなす事が可能で、一番効率の良いルートを自分で計算する事が出来る。配達が終わると自分で充電スタンドまで帰るようにプログラミングされており、そこで次の指示が入るまで待機するのだ。

このように、中国では荷物の配達や食品デリバリーの自動化が急速に拡大している。
中国のネット通販大手の京東は今年、北京で自動運転カートでの配達を実用化しており、ドローンに関しても実用化が進んでいる。

既に年間400億個もの配送が行われている中国では、テクノロジーの力を借りなければシステム自体が機能しないギリギリの状態にあると言えます。その為、流通の現場での進化は凄まじく、世界の最新の技術が投入されているのです。

先進国では、法整備などの問題で現在は試験運用に留まっていますが、中国人の合理的な精神と選挙の心配が必要無い共産党の存在により、中国は、かなり有利な立場にあると言えます。
また、プライバシー意識の高い欧米では、人工知能に必要なビックデータの商用利用にも、法的な制約が立ちはだかり、思うように進まない現実があるのです。
このような、足枷をはめられた状態で如何に中国と戦っていくか、その事こそが最大の課題なのかもしれません。
ただ重要な事は、テクノロジーは人間が幸せになる為に存在するという事だ。技術偏重で、逆に自由やプライバシーが侵害されるようなら、それは本末転倒という事なのだ。