僅か5店舗ながら、全米一の売上を上げるスチューレオナードとは?

ウォルマートやクローガーと言った大手スーパーマーケットが凌ぎを削る米国で、異色の存在と言えるスーパーチェーンが『スチュー・レオナード』です。

この店の凄みは、僅か5店舗の展開でありながら、単位面積当たりの売上高でギネス記録を保持している点にあります。今回は、その秘訣について見て行きたいと思います。

スチューレオナードは、1969年に、それまで酪農家を営んでいたチャールズ・レオナルド氏が小さな牛乳販売店を始めた事が起源となります。

店内は、至る所にキャラクターの仕掛けがあったり、音楽がエンターメント・ショーが行われ、かつてニューヨーク・タイム誌により『デイリーストア界のディズニーランド』と評されたように、縁日のような雰囲気を醸し出している。

通常、スーパーは碁盤の目のように通路が配されているが、この店は通路が曲線を描いており、コーナーを曲がると新しいワクワクを演出する仕掛けで、利用者を飽きさせない店造りが特徴と言える。

の意味では、『効率性』を追求したウォルマートなどのスーパーの対極にある存在と言え、買い物にレジャー感を取り入れたコストコやドン・キホーテに近いコンセプトを持つ。

この企業の経営理念は非常にシンプルである。

 Rule1  Customer is Always Right!!

原則1 顧客は常に正しい!!

Rule2  If the Customer is Ever wrong , Reread Rule1

原則2 例え顧客が間違っていたとしても、原則1を読み返せ。 

今や生鮮スーパーでは、『ワンストップ・ショッピング』が主流であるが、スチューレオナードでは、敢えて商品数を限定して、通常3万アイテムと言われる食品業界で2200種類のみを取り扱い、その8割を生鮮食品で構成されている。
これは、商品の”新鮮さ”を維持する限界の数なのである。野菜や鮮魚は、近隣の地域で栽培された物を中心に品揃えがされており、『新鮮さ』と『出来たて』に拘っている。

利用者は、色とりどりの野菜や楽しいアトラクション、それに店内の至る所に設置された試食ブースで商品を味わいながらショッピングを楽しむ事が出来るのである。

このローカルに徹した3000坪前後の生鮮スーパーは、実に年間100億円/1店舗の売り上げを誇るのです。

こうして見て行くと、生鮮スーパーは二極化している事が分かります。
つまり、『効率性』をトコトン追求したウォルマート・タイプと、単なる『補充』であるはずの日々の買い出しに『レジャー』の側面を取り入れたコストコ方式です。
後者では、厳選された商品ラインナップが必要で、常に消費者の嗜好をトレース続ける企業努力を要します。しかし、一方に於いて商品数を抑えられる為に効率的な経営が可能となるのです。

ただ、このベースには日々の営業で得られるビックデータを解析し、PDCAを高速で回転させる敏速さが存在します。
多店舗展開への誘惑を抑え、丁寧な店舗運営を続けてきたスチューレオナードだからこそ半世紀を過ぎた今も利用者に愛され続けるのではないでしょうか。