GAFA包囲網!? 各国がデジタル課税導入へ本格化。

巨大IT企業への不公正な税金問題で、日本の公取委員会が本格的な実態調査を始める事を発表しました。
これは、グーグル・Amazon・Facebook・アップルなどの巨大IT企業が、税率の低い国や地域に利益を移して課税逃れをする事で、きちんと法人税を払っている企業が不利な競争を強いられている事が問題となっています。

この問題は以前から過大視されていたにも関わらず、米国の強い反対により長らく棚上げとなっていました。今回、事態が急展開を迎えたのは3月に行われたG20で議題となりOECDが積極的に関わり始めた事が挙げられます。その動きがEUに飛び火して、今回、日本でも本格的な『デジタル課税』が検討されるようになりました。

・なぜ今までGAFAへの課税が見送られたのか?

これは、国際課税の原則として、支店や工場など恒久的施設が無ければ、法人税は課税しない、という原則があった為です。

この国際課税のルールの下では、倉庫があっても、商品の保管や引き渡しが主な業務であれば、恒久的施設とは見なされないのである。

多くのネット企業が、この法の抜け道を利用して代金の受け渡しは倉庫を通さず、別の国にある営業拠点との間でネット上で取引され、利益は、その営業拠点のある国で計上される。そして、その国は主に低税国なのである。

この不公平感を是正する為、法人勢に変わり、売上高に対して一定の率で課税する『デジタル課税』という考え方が出てきたのでした。

・世界を激震させた『パナマ文書』

この問題が明るみに出たのは、2016年に公表された『パナマ文書』に拠るものでした。
これは、ドイツの地方紙である南ドイツ新聞が、ある匿名の情報提供者から機密文書を受け取った事が事件の発端となります。

これには、パナマの法律事務所『モサック・フォンセカ』の過去40年にも及ぶ取引記録が記されていました。同社は課税回避地への法人設立代行業を主な業務としており、顧客の中には、各国指導者や著名人、有名企業などが名前を連ねていたのです。

この問題は、かなり深刻で、例えば2014年にAmazonは日本で9469億円を売り上げているが、実際に支払われた税金は11億円程である。単純位は比較出来ないが、この額は一般の小売業の約1/10の金額でしかなく、実質的にかなりの競争優位を確保しているのが分かる。

デジタル課税の、売上に対して課税を行うという考え方は賛否両論あるとは思うが、同じ土俵の上で戦っているのにルールは違うというのは、不公正だとしか言いようがない。最終的にどのような結果になるのかは、公取委の調査を待ってからになるが、早期の是正が望ましいと言える。