ETCは即刻廃止すべき!! 高速料金もスマホ決済な中国事情。

国土交通省が導入を急ぐ『ETC2.0』。
双方向性が売りで、彼らが自画自賛する先進システムですが、この機器を取り付ける為には、利用者は2万円以上の出費を求められる。

現状、高速代金の支払いのみにしか使えないガジェットとしては、非常に高価な物と言える。仕事などで頻繁に高速道路を使う人なら価値はあるが、年数回しか使わない一般ユーザーにとって、その必要性を感じる事は難しい。

そして、一番の不満点は、なぜ利用者側が費用を負担しなければならないのか?、という点にある。

考えてみて欲しい。
仮に貴方が使っているサービスや施設が、いきなり来月から支払いの為には2万円の専用のガジェットが必要だと言ったとしたら、あなたは、それを使い続けるだろうか?
それが通用するのは、高速道路が『公』という独占企業だからに他ならないのである。

・中国のスマホ決済を利用した高速料金徴収。

日本の25倍と言う広大な国土を持つ中国では、既に14万キロ近い高速道路が整備されている。これは、日本の9000キロと比べると、その距離が理解しやすいが、未だに年間6000キロづつ伸び続けているのである。
週末や春節などのイベントの際は渋滞が起こる事も当たり前で、100キロの渋滞と言うのも珍しくない。その原因の1つが、ETC普及の遅れにある。

中国でも、日本と同様に当初はETCが使用されていたが、そのコストや、省によって仕様が異なると言った使い勝手の悪さから、なかなか普及が進まなかったのだ。

上の写真は、北京の高速道路の料金所の写真ですが、50車線もある料金所が、春節などの際は、このような状態になります。

このような状況を改善する為に導入されたのが、専用機器の必要が無いスマホ決済でした。
『ITC』と言われるこのシステムは。予めアリペイやWebhatPayなどのスマホ決済とクルマのナンバープレートをアプリ上で紐づけておきます。
料金所には、カメラが設置されており、それでナンバーを読み取る事により自動的に料金を徴収するという物になります。

利用者にとっては、ETC同様に通過すだけで良く、ETC程減速する必要も無い。
また、運用者側にとっても、簡単なシステムとカメラのみを設置すれば良く、現在のように大がかりな設備は必要無く、低コストで設置出来るのである。

また、レンタカーなどの場合は有人レーンを使用する事になるが、そこでもQRコードによるスマホ決済が可能で、スキャンするだけで通過する事が可能である。

何度も言うが、今どき専門の用途にしか使えないガジェットは不効率その物とも言える。
自動車を運転する人の年齢層なら、かなりの割合でスマホを携帯しており、何より専用のバーなどの設備が必要無く設置コストが安い。

それに、高速で使えるとなるとスマホ決済の浸透にも一役買う筈である。

簡単な事であるが、日本ではこんな事がなかなか実現しない。それは、行政の縦割り制度と、利権が大きく関係している。特に交通・自動車関係は、特殊法人も多く、役人たちの天下り先の供給源となっている。
ETC装置は、どんどん高度化して、その度に高価格化が進んでいるのである。現在では、ETCが無ければ乗り降りが出来ない『スマート・インター』なる物まで出現し、利用者の負担は増すばかりである。

国が国策として『スマホ決済』を進めるのであれば、当然だが公共サービスにこそ率先して導入しなければならない。ただ、クレジットカードに紐づいたETCシステムは、銀行や信販会社など比較的に力の強い業界団体を有している。
そこに遠慮しているようでは、まずスマホ決済なんて導入不可能で、国として確固とした姿勢を見せる必要があるのだ。

決済の電子化は、もはや不可逆な物と言える。日本は、それを進めるだけの十分な技術を持っているし、必要なのは『覚悟』だと言える。経済の分野では、『エコシステム』という言葉が最近頻繁に使われるが、政治や行政の分野では、そう言った協力体制が出来ているとは言い難い。時代の転換期に差し掛かる世界では、公のエコシステムこそが、重要だと思うのである。