米国大手スーパーのクローガーが自動運転車による配達を開始。

米国大手スーパーチェーンのクローガーは、アリゾナ州において、自動運転車を活用した配達サービスを開始しました。

同社は既に、シリコンバレーを拠点とするロボット開発企業『ニューロ』と提携して、トヨタのプリウスを改造した自動運転車で1000個以上の荷物を配達した実績を持ちます。

今回は、この『ニューロ』が独自に開発した車両『 R-1 』を使用した完全無人の車両を使用して行う。
この車両は、高さ1.8m、長さは2m強の小型車両で、屋根に搭載されたセンサー・レーダー、カメラを使用して目的地に向かう。最高速度は40㎞で、目的地に到着するとメールで顧客に連絡。同時に送付するQRコードを使用してドアを開ける事が出来る。

車両には、2カ所の収納庫が存在し、1つに尽き6個の買い物袋を搭載出来る。

利用者は、専用サイトもしくは、アプリで注文を行う事ができ、配送料は一律、5.95ドル(670円)となっている。

クローガーは、ネット注文に注力しており、ネット経由単体の売上は前年同比で60%の伸びを示しており、この『 R-1 』は、その戦略に重要な位置付けとして捉えられている。

・中国でも導入が進む自動運転車による配達。.

オムニチャネル戦略に於いて『配達サービス』は、もはや常識となっている。

アリババ系スーパーの『フーマー・フレッシュ』では、半径3キロ以内であれば、30分以内に無料で配達する、というサービスを導入しているが、驚く事に、このサービスは24時間対応しているのだ。
この配送員を常備するコストは、小売業全体にとっても大きな課題であり、早急な自動化が求められているのである。

中国で、いち早く自動運転車を導入したのが、Eコマース業界2位の『京東( JD.COM)』である。

売り・物流業界に於いては、この『ラスト・ワンマイル』の問題だけでなく、サプライチェーンの様々な段階での自動化が命題となっている。

その為、近年では無人の物流倉庫やドローンの活用など様々なテクノロジーの導入が見て取れる。

中国では、自転車の需要が多い為、都市部では多くのエリアで自転車専用道路が存在する。自動運転車は、そこを通行する事が出来るのだ。
というのも、自動運転車は安全面の観点から、あまり速度を出す事が出来ない。その為、一般車両と一緒に車道を走行してしまうと、渋滞の原因となってしまう。

実は、この問題は自動運転に於いて隠れた課題となっている。自動運転車が渋滞を作り出す可能性が否定できないのだ。

例えば、私達が運転する場合、仮に制限速度が40㎞の場合でも全体の車両の流れに乗る事を優先して50㎞位のスピードで走行する場合が多い。
中には、速度を守って40㎞未満の速度で運転するドライバーも存在するが、それに対して私達は、イライラした気持ちになる事は否定できない。
つまり、私達ドライバーは、交通法規よりも廻りの状況を見ながら運転の仕方を変えているのだ。

しかし、自動運転の場合は、制限速度40㎞の道路を50㎞で走行するようなプログラミングは、コンプライアンス上出来ないのだ。
一般のドライバーにとって、法規を守った運転が必ずしも安全とは言えない。
その『本音と建て前』という部分は、決して自動化が出来ないのだ。

日本に於いても、クロネコヤマトとDeNaが提携を行い自動運転の配達実験を行っているが、これに関する法整備には、様々な問題が山積している。
法令のベースとなっているジュネーブ条約の国際規定は当然として、道路事情は、ドライバーたちの『阿吽の呼吸』で成立している部分も非常に多いのだ。

そのような問題を、如何に明文化して法整備出来るか、とにかく悩ましい問題には違いないと言えるのである。