今こそ日本人が、ジャック・マーから学ぶべき事 ①

 

私がこのブログを立ち上げた理由は、中国と言う不可解な国家に興味を持ったからでした。

ただ、その『興味』は、どちらかと言えばネガティブな感情であった事を、初めにお伝えしなければなりません。
当時は、尖閣列島の問題や、中国人旅行者が世界中で引き起こす『奇行』が、マスコミでも多く取り上げられ、『理解しがたい国』として、ネガティブな印象に凝り固まっていたと思います。

ただ、一方に於いて急激に市場経済に順応して行く彼らを見て、『資本主義を経験した事が無い彼らが、なぜ、一晩でこんなにも変われるのか?』という不思議な印象を併せ持った事も確かでした。
当時、リーマンショックの後遺症に苦しむ世界の中で、中国だけが、何か非常に上手くやっているような感覚を覚えたのです。

中国は、共産党が築いた『壁』の内側で、外敵との競争にさらされずに済んだから。
恐らく、中国の経済成長を説明する中で、多くの方が、そう言うでしょう。それは、確かに事実であり、初期の段階で、中国が市場を開放していれば、GAFAに代表される大企業が、中国市場を席巻し、今とは違った景色になっていたかもしれません。

ただ私には、どうしてもそれだけとは思えない、何か釈然としない感覚もあったのです。

確かに中国の市場は巨大です。しかし、当時は所得水準も低く、正直『良い市場』とは言えませんでした。その疑問を解決すべく中国を調べて行くと、ひと際私の興味を引く人物に辿り着きました。それが、アリババの創業者であるジャック・マー氏だったのです。

・異色の経歴を持つジャック・マー氏。

中国の改革開放経済の初期、国内の経済を牽引したのは『海亀族』と言われる海外留学経験者でした。

西欧諸国に留学経験を持つ彼らは、現地のビジネスモデルをコピーして中国で展開する、というのが成功ののモデルケースだったのです。
彼らは、主に共産党員の幹部の子息で富裕層に属する人々でした。

ジャックーマー氏は、そんな恵まれた境遇では無い『ただの英語教師』であり、エリートと言うより『落ちこぼれ・劣等生』と形容する方がピッタリの人物だったのです。

・世界から拒否され続けたジャックー・マー氏。

30歳になる迄のジャック・マー氏の人生は、まさに失敗の連続であった

大学に入る時、入試を受けるでしょう? 私はそれに3回落ちました。
おもしろいことに、私は人生の節目の進学試験で何度も失敗していまして。小学校での大事な試験に2回、ミドルスクールの入試に3回落ちました。私の故郷の杭州には、ミドルスクールがたった1校しかなくてね。

私の成績があんまりにも酷かったもんだから、その1校のミドルスクールに落っこちてしまって、そうするともう行くところがないんですよ、だってたった1校しかないんだもの。

                    ジャック・マー

彼の幼少時代は、喧嘩に明け暮れていた。
中学・高校も三流の学校に進学。大学入試では、数学の試験で1度目は1点、2度目は31点という有様。

一度は進学を諦め、3輪自動車の運転手となる。
その後、彼は人生を変える一冊の本に出合う。それにより奮起した彼は、再び大学を目指すようになったのである。

先程お話したように大学入試のときには3回落ちたし、就職活動するときにも、私は30回も落とされたんですよ。
警察の試験も落とされたし、KFC(ケンタッキー・フライド・チキン)にさえ落とされたのですから。

KFCの試験では、24人が受験して23人が合格しました。その落ちた1人が私です。警察の試験では、5人受験して4人が合格しました。その落ちた1人も私です。
あと、ハーバードも受けた事があって、10回チャレンジして、全て不合格だったんです。

                       ジャック・マー

普通の人間なら、全てを諦めそうな体験ですが、彼を支えたのが『不屈の精神』と『好奇心』でした。
当時、彼が他の人間より優れていたのは、英語の語学力だけでした。

杭州という田舎町で育った彼でしたが、リチャード・ニクソンが、その地を訪れた事で、アメリカからの旅行者が急激に増えたのでした。その後9年間ジャック・マー氏は、彼らが宿泊するシャングリア・ホテルに通い詰める事になります。無料のガイドを引き受ける事で、英語の習熟に努めたのでした。

実は、この語学力が、彼のその後の人生を変える事になります。

大学入試の際も、数学が苦手だった彼は結局既定の点数には届きませんでした。本来であれば、入学は許可されないのですが、彼の語学の実力を見込んだ教員が、特別に口を聞いてくれた事で入学が許されます。
そして、何より卒業後、教師をしていた彼が、政府の補助の仕事でハイウェイの建設の為シアトルへの視察に同行する事になります。
その際に出合ったインターネットが、彼の人生を、大きく変える事になるのです。

 →今こそ日本人がジャック・マーに学ぶべき事 ②