中国シェアサイクル『ofo』が経営難に。存続の危機迎える。

中国の『新4大発明』と言われるシェアサイクル。
今や、完全に都市のインフラとなりつつある同事業であるが、そのパイオニアである『ofo』が経営危機に陥っている。

CEOのDai氏は、既に自身の負債の存在により、政府のブラックリストに登録されている事が、明るみに出ました。
これにより、Dai氏は、政府の許可なく自動車や不動産の購入が出来なくなる他、子供を私立学校にやる事もできなくなる。また、鉄道や飛行機による移動も制限される事になると言う。

中国でのシェア・サイクル事業は、2014年に北京大学の大学院に通っていたDai氏により考案された。

且つての中国では、多くの国民が日々の足として自転車を使用していた。しかし、地下鉄が整備され、都市のインフラが整備し出すと、街から自転車の数が少なって行く。
Dai氏は、公共交通機関で最寄りの駅やバス停まで移動して、目的地に行くまでの『ラスト1㎞問題を解決する手段』として自転車に可能性を感じており、シェア自転車の発想を得たと言われている。

Dai氏は、まず、事業を北京大学の構内からスタートさせる。大学構内の広大な敷地の教室間の移動に最適だと考えたのである。
資金の無いDai氏にとっての最大の問題は、サービスに使用する自転車をどこで調達するかという事であった。しかし、大学内を見てみると、至る所に使用していないと思われる自転車があったのだ。これに目を付けた彼は、自転車を寄付してくれる人間を公募する事を思いつく。公募に応じた人間は、無料でシェア自転車を利用出来る権利を与えたのである。

この方法で、瞬く間に2000台の自転車を調達する事が出来た『ofo』は、大学構内で事業を開始する。
このサービスが好評を博し、急激に投資資金が集まり始めた。

彼は、このサービスにテクノロジーを融合させ、自転車にGPS装置を取り付ける事で、近く自転車のある場所の告知から、手続き・決済に至る全ての工程を、スマホで完結できるシステムを取り入れたのだ。
この利便性が受けて、創業2年目には、既に企業価値が3400億円というユニコーン企業となり急成長して行く。

この成功を見た、モバイクなどの後発企業が続々と市場に参入。
この頃から、街中に様々な企業のシェアサイクルが溢れる様になる。ただ、それと同時に放置される自転車の数も増えだし、投棄や故障した自転車の存在が、次第に社会問題へと発展する。

中国のスタートアップのビジネスは、『莫大な投資資金に支えられながら、赤字を垂れ流す消耗戦を繰り広げ、生き残った1,2社が収益モデルを構築する』という激しい競争社会である。各社は、自転車の数を増やし続け、強烈なシェア争いを繰り広げるのである。

現状、黒字化が見えない中、膨らみ続ける負債にofoは、苦しめられるようになる。
ライバルであるモバイクは、早々にテンセント系の美団の出資を受け入れるが、ofoは、経営権を守る為に他社の出資を拒み続けたのである。

創業者のDai氏は自転車を、世界を理解する為には、最適な乗り物だと考えている。
つまり、歩くのは遅すぎて、車だと速すぎるのである。この自転車を愛する理念を大事にしたいと言う思いが強いのだ。

今回、所有する自転車を担保にアリババより融資を得たとする同氏ですが、その返済と、利用者からの補償金の返金問題が発生し、資金がショート仕掛っていると言われている。
この苦境をいかに乗り切るか、彼にとって最大の戦いが始まろうとしているのである。