孫 正義のリーダーシップ論。


ソフトバンク・グループのCEOであり、世界的な投資家でもある孫 正義氏。

現在の日本において、そのスケールと未来を見通す目では、群を抜いていると言える。

彼の業績を語ると、とてもじゃないがスペースが足りない。
ただ、投資という分野に絞るとYAHOOとアリババという金の卵を、まだ社員が数名の創設期に見つけ出し、投資を行った点にある。

彼が投資を決める際に重視するポイントは、『人』である。

事実、アリババのジャック・マー氏との投資を決める面談では、要した時間はたった20分。細かい事業の話や売上の話など一切しなかった。
因みに、孫氏と面談した時のアリババの売上は、ジャック・マー氏曰く、『3年間で100円位しかなかった。』そうだ。

そして、20万ドル必要と言う彼に対して、200万ドルを提示する。
驚いたジャック・マー氏は、こんなに必要無い、と断るが、孫氏は、『お願いだから、受け取ってくれ!!』と言って、半ば強引にお金を押し付けるのだ。
(ジャック・マー氏は、この時の様子をこのように回想しています。)

後に、孫氏がこの時の状況を語っているが、ジャック・マー氏に強烈なカリスマ性と、リーダーシップを感じた事が投資の理由だと述べている。

・リーダーシップとは先天性か、それとも作られるのか?

この質問に対し、孫氏は、両方だと思う、と答えている。

リーダーというのは、自分より他の人のことを考えなければいけない。非常に賢くても、自分を一番に気にする人だったら、ベストリーダーとは言えないと思います。

賢くて、自分以外の人のことを考えられる人がいいと思います。

                         孫 正義

・リーダーに必要な資質とは?

「人間」ですね。

「革新的なことをやるんだ」というビジョンを持ち、想像力を働かせられる人。情熱を持つ人。一生懸命働く人。頭を必死に使う人。そして集中して取り組む姿勢がある人。他の賢い人たちを活用できる人。

                        孫 正義

リーダーに必要なのは、とにかく情熱を持って相手を説得し、より良い世界を作る為に、集中して仕事に取り組める人、という資質が何より重要だと孫氏は話す。

あと、能力として彼が重要視するのは、ファイナンスと語学力。
数字を分からないと、リーダーとしては厳しいし、自分の言葉で話せる語学力の重要性を説いている。

そして、何より大事なのは仕事に打ち込む情熱だ。孫氏が仕事に熱中し過ぎて、自分の結婚式をすっぽかした事は有名なエピソードだが、『夢中になれる』という事は、何事にも代えがたい才能だと言えるのだ。

孫氏は、自分のリーダーシップがいかに培われたかについて、年少期の体験が大きいとしています。

在日韓国人である孫氏は、子供時代から様々な差別にあってきました。
その中で、彼は自分が他より劣っていない事、優れている事を常に証明し続けなければなりませんでした。毎日が戦いだったのです。

日本企業に受け入れられないと悟った彼には、初めから自分が事業を始めるという選択肢しかありませんでした。その為に、常に学び、1つ1つ課題を解決してきたのです。

この困難にチャレンジするという行為が、リーダーシップを培うには欠かせないのだと。

孫 正義とジャック・マー。

2人の稀有なリーダーの共通点は、若い頃に感じた挫折や、差別と言ったネガティブな体験だったのかもしれません。
彼らは、どんな困難な状況に対して決して諦めなかったし、努力を止める事もしなかった。この時に培われた強い意志こそが、彼らのリーダーシップの源泉になっている事は間違い無いと言える。

この意思の力と、何より行動を重視する姿勢こそが重要だと言えるのである。

→ 今こそ日本人がジャック・マーから学ぶべき事①。