シリコンバレーの闇。年収800万円でもホームレスの現実。

アメリカを代表する大手IT企業がひしめくシリコンバレー。

サンフランシスコ・ベイエリアの南部を指す事で知られるこの地は、且つて、多数の半導体メーカーが存在していた事にちなんで付けられた通称である。
現代では、その半導体メーカーに変わって米国を代表するIT企業やスタートアップが多く存在するIT企業の一大拠点となっているのである。

今、この地でちょっとした変化が起きている。

グーグルやアップルと言った大企業が、シリコンバレ意外に本社機能の一部を移し始めたのだ。
今月、グーグルは10億ドルを投じて、ニューヨークに新拠点を設ける事を発表した。同地には、既にAmazonが50億ドルを掛けて、第2本社を建てる事を発表している。そして、アップルもテキサス州などで拡充方針を示しているのだ。

IT企業がシリコンバレーに本拠を構えるのは、そこがIT企業の中心地であり、情報と人材が集まる場所だからだ。
しかし、最近は敢えてそこを外して本拠地を設ける企業が増えてきている。それには、高騰を続ける物価に原因がある。

月の平均家賃3500ドル、住宅の平均価格が6500ドル。
これが、シリコンバレの現実だ。全ての物価が異常に高いのだ。

最先端のIT企業に勤める人間は、非常に高額のサラリーを得ているイメージがある。それは、間違いではないが毎月40万円近い家賃に、高額の生活費、そして、高い技術を持つ彼らは、数千万円にも及ぶ大学の奨学金ローンを抱えているのだ。

そして、忘れてはならないのが、シリコンバレーに住むのは、エンジニアだけでは無いだ。
そこには、他の街と同じく学校の教員やレストランの従業員と言った人達も存在する。彼らの多くは、家すら満足に借りる事が出来ないでいる。

現在、市内の道路脇では400台以上のキャンピングカーが存在する。

家を借りる事が出来ない人が、キャンピングカーのレンタカーで寝泊まりしているのだ。
キャンピングカーのレンタル料金は、月に10万円程。家族で住むにはかなり狭いが、多くの住民がそう言った生活を強いられている。
ただ、キャンピングカーを借りれるのは、まだ良い方で乗用車の中で寝泊まりをし、教会の炊き出しで食いつないでいる人達も大勢存在する。

ただ忘れてはいけないのが、彼らは、きちんと仕事を持っているという事だ。

シリコンバレーは、アメリカの縮図と言える。
少数の途方もない金持ちと、家さえまともに借りれない人達が同じ地区に同居している。そして、シリコンバレーを支えるために働いている人達と富裕層との隔たりは、年々拡大しているのだ。

富の再分配の問題は、資本主義社会に於いて永遠のテーマだと言える。
貧富の差は、無くては社会に活力は生まれないし、開きすぎると社会不安を巻き起こす。

数十年前までは、『アメリカン・ドリーム』と言われ誰もが憧れを持ってアメリカを見ていたが、最近は、確固とした『階層社会』になりつつあるように感じます。
それは、本来であれば階層の壁を打ち破る『教育』、そして医療の分野に過度に資本の論理が入り過ぎた為だ。参照
その為、貧困層に生まれた人が、そこから抜け出る事が、年々困難になってきている

その不満の捌け口が『移民』であり、トランプ政権を支えています。
ただ、この問題は確実にアメリカの力を削ぎ、混沌をもたらします。アメリカは、機会の平等性を以て発展してきた国です。
それを死守して行く事こそが、アメリカの生きる道なのだと思うのです。