IKEAがオムニチャネル対応を強化。戦略変更を本格化。

スウェーデン発祥の世界最大の家具店 IKEA が、大幅な戦略変更を進めている。
それは、デリバリーを前提とした都市型の小型店舗の推進である。

元来、同社は『フラット・パック』という手法を用いて急成長してきた。
これは、商品を分解して、出来る限り薄く、小さく梱包した商品を、顧客がクルマのトランクに入れて持ち帰る、というシステムである。これにより、流通コストを大きく下げた事が、同社の成長の要因の1つだったのだ。

しかし、小売業の世界的なオムニチャネル化への流れを受けて、同社は戦略の変更を迫られている。
具体的には、依然のクルマでの来店を前提とした郊外型大型店から、都市型小型店への変更である。

都市型店舗の場合、利用者は徒歩での来店が前提となる為、当然、デリバリー機能が重要視される。確かに、IKEAの家具は小さく薄い梱包だが、それなりの重量があり、顧客が自身で持ち帰り組み立てるという買い物体験は、ネットの利便性と比べると大きく劣ってしまうのだ。

今春、ニューヨーク・マンハッタンにイケアは『イケア・プランニング・スタジオ』と言う新業態の小型店舗を開店予定となっている。

これこそが、今後イケアが世界中に展開して予定のコンセプト・ストアだ。

この店舗では、ニューヨークのような大都市の大都市の住民をターゲットとして、都市暮らし向け商品や、自宅へのデリバリー・サービスを提供する。
店内には、厳選された商品が陳列され、殆どの商品はデリバリー対応となる。店舗の広さは従来店の1/16以下と言うサイズで、人気のカフェテリアは、設置されないスタイルとなる。

まだ、店舗の詳細は公表されていないが、周囲には家具店CB2やホームデポなどの競合店も多く存在する為、ストアアプリを活用したオムニチャネル方式など、顧客の利便性を高める施策を採用してくる可能性が高いと言える。

イケアは現在、Eコマースや、低価格のデリバリー・サービスの導入、店舗ピックアップのクリック&コレクト、家具の組み立てサービスなど、新たなサービスへの投資を行っている。

今後イケアは、この新業態の小型店舗を数年間で30店舗を世界の大都市に向け出店予定を推し進めており、創業以来の大きな経営方針の変更を迫られていると言える。
低価格戦略を推し進めてきた同社が、これらの付帯費用を、如何に抑えられるか、新たなシステム作りが重要であると言える。