米国で急成長するサラダのファストフード・チェーン。

 

米国では、肥満の社会問題化に伴いヘルシー・フードへの関心が高まっている。

ファストフード業界を代表するマクドナルドも、全メニューから人工添加物を排除し、自然由来の食材を使用するよう方針を改めた。このような健康意識は、ミレミアム世代に代表される若年層ほど強く、彼らをターゲットとするヘルシー志向のファストフード・チェーンが続々と登場しているのだ。
今回は、その中でも急成長を続けるオーガニックの野菜を使ったサラダ専門店『スイート・グリーン』を特集してみよう。

スイート・グリーンは、カルフォルニア州に本拠を置くファストフード・チェーンだ。
既にその企業価値は10億ドルを超えユニコーン企業へと成長した。

2007年、ジョージタウン大学のビジネススクールを卒業したニコラス・ジャメット、ネイサニエル・ルー、そして、ジョナサン・ニーマンという3人により、スイート・グリーンは創業された。
彼らのコンセプトは、新鮮で有機栽培された緑黄色野菜を使い、健康的なサラダを消費者に届けると同時に、その食材の地産地消と透明性を徹底的に確保する事にある。

カウンターには、新鮮な野菜が陳列されており、注文をすると目の前で作ってくれる。
また、テクノロジーの導入にも熱心な同社は、注文の3割は、アプリやウェブ経由となっている。ネット経由専門の受取スペースも完備されており、事前に注文しておくことで、待たずに商品を受取る事が出来るシステム。

近年、急成長するオーガニック市場であるが、商品の安定的な供給を確保する事は、簡単ではない。
既に100店舗を超える店舗網を確立した同社であるが、地元の農業主に支えられている。競合他社が続々と参入してくる一方、不動産価格の高騰は続き、急激に農家を増やす事は不可能なのだ。

そこで、同社は敢えて成長のスピードを遅らせる事で、食材の質を保っている。
同社には、食品業界の関係者は勿論、IT起業家までが関心を示し出資を行っている。先に述べたような理由から爆発的な成長は望めないが、ヘルシーなファストフードという市場には、高い将来性が存在するのだ。

個人的には、同店に過去1度だけ来店した事がある。
写真では分かり難いが、これらのメニューは、平均的日本人からすると、なかなかのサイズ感だ。いくら野菜だとは言え、ドレッシングが油である以上、食べ過ぎは如何なものだと思ってしまうが、罪悪感が少ないという点がポイントなのだろう。

日本でも、以前ヘルシーさを売りにしたスープ専門店が多く乱立した事があったが、定着するまでには至らなかった。
オーガニック野菜を使用したヘルシー志向のサラダは、オフィス街などでは、一定の需要が得られるとは思うが、新鮮な野菜を供給するサプライチェーンをいかに構築するかという事が肝になる。新鮮さと、見せ方、それに食材の透明性、これらを担保しながら、価格を抑える事は、決して簡単では無いと言えるのだ。