通常、このような企業に融資をする金融機関は存在しない。
しかし、主要な産業セクターに国有企業が存在する中国では、中央政府の政策として国有銀行が潤沢な資金を供給する。
比較的上手く行っている民間企業に対して、中国が抱える最大の問題は、この国有企業の存在だ。本来であれば、倒産を余儀なくされる『ゾンビ企業』が、非効率な資金注入により生き永らえているのだ。
この事は、必ず中国経済に深い傷を残す事になる。
更に悪い事に、習近平政権は彼らの管理を強める方向性を示しただけでなく、株式取得により民間企業への影響力も強めようとしている。
『上に政策有れば、下に対策有り。』
中国人は、常に”お上”の政策の穴を見つけ、それを掻いくぐる事で生き抜いて来ました。
その意味で、中国の民間企業は、如何に政府との距離感を最適化するかという重要な舵取りを求められています。
それを誤ると、例えテンセントのような大企業でも、今回のように大きな痛手を被る事になるのです。