Amazonが米国にさえ税金を納めていない事が発覚。そればかりか…。

 

Eコマース大手のAmazonが、2018年に1兆2400億円もの利益を計上しながら、米国での連邦所得税を1円も払っていなかったことが分かりました。実はこれ、昨年に続き2年連続となっており、不平等な税制に対し批判が出ています。

GAFAに代表される大手IT企業が、世界中で様々な税回避を行う事で、本来支払うべき税金を支払っていないと言う問題は、以前の記事でご紹介しました。実際に、日本に於いてもAmazonは殆ど税金を納めておらず、その根拠としたのが、Amazonは米国で納税を行っており、日本で支払うと二重課税になってしまうという事が、その主張でした。

しかし、実際のところ米国でも支払っていなかった事実が明るみになったのでした。

米国では、2018年に連邦所得税の税率が35%から21%に引き下げられました。
当然、Amazonもこの税制に従い納税する義務を要しますが、実際は、様々な控除や減税処置を受ける事で、利益を圧縮して納税を逃れているのです。

実は、そればかりか逆に1億2900万ドルの税金の払い戻しを受けており、税金を払わないどころか、逆に受け取っている事が分かったのです。

現在アメリカでは、大手IT企業やヘッジファンドを中心に、その潤沢な資金によるロビー活動に力を入れている。

2018年にGAFAと呼ばれるIT企業4社が、ロビー活動に投じた資金は合計5000万ドルを超えており、前年対比で見て見ると、その金額は2倍以上に膨らんでいます。
これにより、自らに有利な税制改正やSNSへの非難などに対して、自社に有利な便宜を図って貰う事を目的とするのです

現在、アメリカで問題となっている移民排斥問題や銃乱射事件頻発に代表される治安の悪化の根本的原因は、あまりにも貧富の差が広がってしまった点にあります。
それは、政治・教育・医療と言う社会の最低限のベースの部分に資本の論理が過剰に入り込んだことが原因と言えます。

先程の国境の壁建設問題で、公的施設が閉鎖された折、給与を止められた政府職員が生活に困窮し、多くの職員が無料の食事の配給の列に並びました。
このような光景は、日本の公務員では絶対に起こらない状況だと言えますが、全米の2/3の国民が、唐突な5万円の出費に耐えられないとされる米国では、公務員を含め多くの人間がギリギリの生活を強いられているのです。

このような不満の捌け口を、巧みに移民に誘導したトランプ大統領が誕生した事で分かるように、ここ数年間で、明らかにアメリカが変わってきたことが分かります。
それは、且つてのダイナミズムが無くなり、社会の階級化が進んでいるのです。

アメリカは、『アメリカン・ドリーム』という言葉に象徴される『希望』を基に人を惹きつけ、成長してきた国です。その源泉を無くすという事は、それは国そのものを無くす事を意味するのです。権力者の意のままにルールが変更出来るなら、共産主義を掲げる中国と、果たして何が違うと言えるのでしょうか?

資本主義は、非常に優れたシステムですが、その運用には人間の最低限の倫理観が不可欠であると言えます。その為には、政治・教育・医療という三分野に対して平等に行き渡る事が必要なのです。

過渡期に差し掛かる米国政治ですが、この先の反映を得られるかどうかは、アメリカ建国の精神である『機会の平等』を死守出来るかどうか、それに掛かっているのです。