今回の米中摩擦は、この視点を持って見ない事には、本質を見失ってしまいます。
ファーウェイ問題などは、あくまで局所的問題であり、それが解決したからと言って問題が無くなる訳では無い。安全保障とは、謂わば『魔法の言葉』だ。米国を脅かす全ての物が、この一語で済んでしまいナショナリズムを喚起する。
その為、問題の長期化は避けられないと言える。
その過程で、過去アメリカが、ブレトンウッズ体制を崩壊させたようなドラスティックなアクションを起こしてくるような事も十分に考えられます。そして、こと中国問題に関しては、仮に政権が変わっても、大きく変更される事はありません。
当然、これは日本にも無関係では無く、多大な影響を受けるものと思われます。我々に出来る事は、この過程を注意深く見守り、それに対応して行く事です。この先10年は、中国だけで無く、インド、東南アジアと、経済の中心が欧米からアジアに移行すると思われます。その事により、様々な摩擦が生じ、世界情勢の大変化が見込まれます。それにアジャストして行く事こそ、日本がなにより最優先すべき事だと言えるのです。