現在は、世界秩序の過渡期にあると言える。
相対的に見て米国の国力は落ち込み、既に余裕を失っている。
戦後、一貫して欧米が握ってきたパワーバランスは、徐々にアジアに移りつつある。そして、この地で覇権を握る者が新たなスーパーパワーを手に入れる事は明白だ。その中で注目すべき存在は、やはりインドだ。
中国は、何も無かったから発展した。
まともな社会・商業のインフラが存在せず、非効率の塊のような社会だったからこそ、強力な伸びしろが存在したとも言える。それをネットを活用する事で急激な成長を手にしたのだ。つまり、ネット時代の成長の原動力は、この『不便さ』にある。
多くの先進国でEコマースシェアが10%以上で推移している中、日本が依然5%前後に留まっているのは、生活の中で『不便さ』を感じる事が比較的少ないからだ。それは、メッシュ状に張り巡らされた小売網により、車で10分も走れば小売店が存在し、徒歩圏内にコンビニが存在する。何もわざわざネットで購入する必要がないのだ。日本の場合、この便利さが逆にボトルネックとなり、成長を阻害してしまっている。