このように、地方都市というブルーオーシャンを手に入れたPDDであるが、取り扱う商品が低価格という事も有り、マネタイズには苦戦している。
同社の顧客一人当たりの年間購入額は、50ドルとなっており、1300ドルを誇るアリババは勿論、500ドルの京東にさえ遠く及ばない。また、低価格の商品が多い為、偽物や低品質の商品も多く、クレーム率では上位2社と比べ突出して高い数値を示しているのだ。
急成長が続く同社であるが、その分問題の発生頻度は、どうしても高まってしまう。
今後の成長のカギとなるのは、収益化と品質管理だと言える。
高成長の続く中国では、消費者も成熟しつつある。『安かろう、悪かろう』では、立ち行かなくなる時代が、すぐそこまで迫っているのだ。
様々な問題を内包しつつも、アリババや京東にとって、同社の成長率は決して無視出来ない存在だと言える。アリババは、既に同様の低価格な共同購入サイトをローンチしており、明確な対決姿勢を示している。飽和しつつある都市部から、地方へと競争の場が変わりつつある、PDDの躍進は、その事を示していると言えるのだ。